HSCの特徴

「HSC」の6つの特徴と対処法。その②刺激を受けやすい

こんな小さなことをいつまでもひきずるなんて!

こんなことで動じていたら、世の中生きていけないのでは?

敏感な子との毎日は、こんな気持ちとの闘いです。

我が子ながらぜんぜん分からないこともあり、途方に暮れることもたくさんあります。

良かれと思って子どものために一生懸命やってきたことが裏目に出てしまうと、自分にも子どもにもがっかりしてしまい、投げ出したくなることもあります。

子育てを一生懸命やることと正しい方向に努力することとでは結果が全く違うので、子育てって頭脳労働だな~と最近特に感じます。

『ひといちばい敏感な子』を育てているパパやママは、きっと同意してくださると思います。

さて、HSCと呼ばれる『ひといちばい敏感な子』には以下の6つの特徴があります。

①細かいことに気づく

②刺激を受けやすい

③強い感情に揺さぶられる

④他人の気持ちにとても敏感

⑤石橋をたたき過ぎる

⑥良くも悪くも、注目されやすい

今回は②の「刺激を受けやすい」点について取り上げます。

刺激を受けやすい

これはもう、敏感なお子さんを育てている方なら、すぐに分かると思います。

一般的には「こんなことが?」と思われるようなことも、とても大きな刺激になります。

家の中での刺激

例えばうちの娘は、家の中でも多くの刺激を受けています。

パパやママの普段と少し違う声のトーンや声色に気づき、すぐに「どうしたの?」と言ってきます。これが地味にめんどくさい

テレビの画像や音声、照明の明るさ、こういうものも敏感な子にとっては刺激になるようです。

娘はテレビが疲れるようで、夕方の子ども番組もあまり観たがりません。

私が見慣れない洋服を着ることも嫌がります。服くらい好きなものを着させてくれ~~!!

外での刺激

家の中でも刺激的なのですから、一歩外に出るともう刺激の嵐です。

車のエンジン音、小さな虫、可愛い犬、始めて見かける人、泣いている赤ちゃん、大きな声でお友達を呼ぶ小学生、スーパーのBGM、「いらっしゃいませ」と言う店員さんの大きな声、自動で動く階段(エスカレーター)、大きな鏡に映る照明・・・

良くも悪くもたくさんのことに気づき、多くの情報を処理しようとするHSCにとっては、外はとても刺激の多い疲れる環境です。

自分の中からの刺激

HSCは良くも悪くも想像力が豊かで、自分の中から湧き上がるイメージに圧倒されてしまうこともあります。

他の人を見て「怖いことをする人だったらどうしよう」とか、赤ちゃんを見て「泣いちゃったらどうしよう」とか、大きな声の店員さんを見て「怒っているのかもしれない」などと想像してしまいます。

私は子どものころ、電信柱を見て「実は大きな人間だったら怖いな」と思って、電信柱を見ないように目を伏せて歩いていた時期もあります。

大きくなったら分かることも、今はまだ自分で想像するしかなく、とにかく刺激的で恐怖に感じてしまいます。

刺激を受けやすい子の長所

もちろんマイナス面ばかりではありません。

刺激を受けにくいHSCではない子は、すぐに退屈して刺激を求めて好奇心のままに行動します。

だからこそ新たな遊びに挑戦したり、親の手を振りほどいてまで「あれもこれもやってみよう!」と思えたりする、良い面があります。

一方HSCは、自ら刺激を求めなくてもすでに十分な刺激を感じているので、あまり退屈しません。

他の子ならすぐに飽きて投げ出してしまうようなことにも、懸命に打ち込む集中力を発揮します。

ただし、刺激が多すぎない落ち着いた環境でのみ、そのような長所を見せてくれます。

興奮しやすい

HSCは、刺激を受けると興奮しやすいという特徴があります。

普段うまくできることでも、場所が変わったり人が見ていたりすると、とたんにできなくなる子もいます。

● 過去に失敗した、または「失敗したらどうしよう」と不安になったことがある分野。

● 照明がまぶしすぎたり、人が大勢いる場所、大きな音で音楽がかかっている場所。

このような環境では、興奮して不安になり、普段の力を発揮することが難しくなります。

対策①よいところを見つけて褒める

刺激の多い環境で失敗したりできないことがあったとしても、落ち着いた環境ではできることも多いです。

さらに、小さな得意な分野を観察して褒めるなら、自信につながります。

ただ敏感な子は、大人が心から褒めているのか、惰性で褒めているのかを感じ取ります。

幼児の頃から表面的な褒め言葉に気づき、それを嫌がる子もいます。

私は結構気軽に褒めてしまうので、よく娘に嫌がられています。

「褒める」こと一つをとっても、あまり気を抜けないのです。とてもめんどくさい

対策②上手な失敗の仕方を学ぶ

一般的には、「楽しそう!」と思えば、気軽に遊びやゲームなどにチャレンジするものです。

しかし慎重なHSCは、物事を始める前から、失敗することをすでにイメージしています。

それだけ「やってみよう!」と感じるまでのハードルが高いので、なかなか手を出せない分野があります。

そこで、どのような失敗をする可能性があるか、失敗した時にはどう受け止めたらよいかを、あらかじめ話し合っておく必要があります。

うちの娘はまだその段階にもいませんが。

娘はスプーンが上手に使えず、すくった食べ物が床に落ちてしまった時、とても悲しい気持ちになっているのがわかりました。

しかもそれ以来、スプーンを使いたがらなくなってしまいました。

スプーンを上手く使えないことは誰にでもあると分かってもらうために、私が何度か失敗するところを見せることにしました。

失敗しても笑顔で「ママもこういうことあるよ」と言います。

だからといってすぐには使いませんでしたが、そのように少しづつハードルを下げていきました。

なんだか全体的に時間はかかりますが、きっとできるようになるはず・・・

対策③競争よりも、楽しめる環境を

激しく感情を爆発させることがあっても、HSCは基本的には穏やかに荒波を立てずに生活したいと思っています。

そのため人と争うことや競争を好みません。学校に行くようになると、相手チームのボールを奪うような球技が苦手な子もいます。

穏やかに生きたいので、自分が譲って平和ならそれでもいいと考えがちです。

それは優しさではありますが、チームプレーだとチームメイトがいるので、ややこしいことになります。

本来はやりたくない「人が持っているボールを奪いに行く行為」も、チームのためにやらなければならないという葛藤を抱えます。

そんな葛藤を抱えて挑んでも、大抵はうまくいかないので大変落ち込み、球技自体を好きになれないかもしれません。

好きになれないものを無理に好きになる必要はなく、その子の長所はそこではない、というだけのことです。

でも親や本人は悩むんですよね・・・

でもたとえ遊びやゲームであっても、優しさを隠せないというのは本当に素晴らしいことだと思います。

学校では「集団の中のその子」を評価されがちなので、ただの球技が苦手な子、あるいは押しの弱い消極的な子と思われるかもしれません。

でも分かる人には分かります。その子は人の気持ちや痛みが分かる、本当の意味で強い子なのです。

『親がそれを理解してくれている』と子どもが感じると、心強く思い、まったく自信を失ってしまうようなことはありません。

そのような子は、あまりプレッシャーを受けずにできる遊びやゲームなら、心から楽しめます。

私の友人にHSCの息子さんを立派に育てた人がいますが、「学校は仕方ないので家庭ではその子の得意な楽しめる遊びを提供してあげられると落ち着いた」と言っていました。

HSCの中には、音楽や絵画など、芸術面に優れた才能を持っている子が多いそうです。

そういった一つの得意な分野を見つけてあげることも大切だと言っていました。

最後に

刺激に敏感だと、とても疲れやすく、文句も多く、弱い子に見えてしまうかもしれません。

親はその子のためを思って『物事に動じない、強くタフな子に育ってほしい』と願うと、子どもはだんだん本音を隠すようになってしまします。

それは分かっているのですが、私は娘のこれからが心配になり、時には危機感を持たせなきゃと考えてしまうことがあります。

娘は私の顔色を見てやりたくもないことをやり、その結果やらされたという印象だけが残り、大抵は「もうやりたくない」と言います(>_<)

でもそんな子の良いところは、疲れやすくても優しいところ、物事に動じまくるけど自分を曲げないところ、弱い人の気持ちを分かってあげられるところです。

世の中強くてタフな人ばかりだったら、ギスギスしてしまいます。

敏感で刺激に弱いけど、優しくて人の気持ちが分かる人も絶対に必要です。

そんな敏感なお子さんを、ぜひ誇りに思ってください。