HSCの生活

赤ちゃんや子どもの泣き声を怖がる幼児の心理と対処法

「赤ちゃん泣いたらこわいからお外行かない」

うちの娘は2歳頃からこんなことを言い始めました。

ピークは2歳半から3歳半くらいで、この1年間は外出拒否のことが多く、とても長く感じられました。

3歳半といえば『3歳児検診』がある年齢です。

3歳にもなると妹や弟が産まれている家庭も多く、だいたいはまだ赤ちゃんです。

赤ちゃんがこの世で一番怖い娘にとって、その検診会場はまさに『恐怖の館』でした。

とにかくずっと泣いていて、私は医師に何を言われたかも覚えていないくらいです。

ていうか、娘の泣き声がすご過ぎてほとんど聞こえませんでした。

周りの同年齢の子どもたちが、特に赤ちゃんの声を気にすることもなく保健師さんとお話ししているのを見ると、焦る気持ちもありましたが、本人は本当に怖いのだから仕方ありません。

私だって、もし爬虫類のたくさんいる部屋に閉じ込められたら、号泣するかもしれないし。

たぶんそれくらいリアルに怖いのだと思います。

今回は同じようなお子さんを育てている方に少しでも希望を持ってほしいと思い、赤ちゃんこわい期を卒業するまでのことを書きたいと思います。

強すぎる共感力

人の気持ちにとても敏感。

良くも悪くも人の感情を感じ取り、影響を受けやすい。

そのような子はもしかするとHSC「ひといちばい敏感な子」かもしれません。

我が子がHSC「ひといちばい敏感な子」かどうかを知るための、23のチェックリストをご覧ください。

HSCをはじめ、共感力がとても強い子どもは、泣いている人や怒っている人を見ると、もし自分だったら・・・と感じてしまい、一緒につらい気持ちになります。

これは優しくて良い性質でもあるのですが、本人の心はとても疲れます。

そして疲れた子どもは、母親(私)に当たり散らします!!

泣くかもしれないという想像力

うちの娘の場合・・・

最初は赤ちゃんの泣き声を聞くと、体を硬直させ、そこから一歩も動かなくなりました。

そのうち赤ちゃんを見るだけで「泣くかもしれない」と言って、近づくのも嫌がるようになりました。

最後は、ベビーカーを見るだけで泣き出したり、両手で目を覆って赤ちゃんの姿を見ないようにしていました。

そうなんです。実際に赤ちゃんが泣く前から用心して、自分がつらい気持ちにならないように赤ちゃんを避けていたのです。

ベビーカーですやすやねんねしている赤ちゃんを怖がっていたこともあります。

いやいやいや、大丈夫だから!寝ている赤ちゃんなんて、この世で一番無力で安全な存在だから!

と、何度突っ込みを入れたくなったことか!

ていうかね、「赤ちゃん泣いてこわい~~」と泣くあなたの声の方がよっぽど大きくて怖いわ!!

と思っていました。

でもこんなふうに、これから起きるかもしれないことを予測して、最悪の事態まで想像して危険を避ける・・・

それがHSCです。

新生児期はみんなそうだった

この、他人との境界が薄く、自分のことのように感じてしまうというのはHSCの特徴ですが、産まれたばかりの赤ちゃんの時は全員そうでした。

新生児室の赤ちゃんのうち、一人が泣くと他の赤ちゃんも泣くという現象は、自分と他人との境界が薄いために起こる現象です。

ただこの共感力は、日に日に、月ごとに、あっという間にどんどんなくなっていきます。

HSC、HSPは、それがずっと残っている状態と言えます。

余談ですが、これは大きくなっても変わらないので、災害のニュースや訃報や虐待のニュースなどに、人一倍打ちのめされてしまう場合があります。

ニュースをあまり見ないようにすることで、心のバランスを保っているHSPもいます。

小さい頃はなおさら、どんなニュースや話題を子どもに伝えるか、気を付けてあげる必要があります。

親の接し方

赤ちゃんを怖がる子どもへの接し方ですが・・・

すみません、いまだに分かりません(+o+)

もうただただ共感し、無理して外出はさせず、この時期が過ぎるのを待ちました。

なんか良い秘策でもあれば書きたかったのですが、怖いものは何と言われても絶対に怖いのです。

私も、どんなに爬虫類の可愛らしさを力説されても、怖いことに変わりはありません。

それにもしお子さんがHSCであるなら、ほとんどの場合、親ができることと言えば共感と待つことに尽きるようです。

少なくともうちの娘は、親が何かを促したり働きかけたりしてやるようになることはあまりありません。

できたとしても無理しているので一時的ですし、反動がきます。

娘は1年間たっぷり赤ちゃんや小さな子どもを怖がり、ついでに外出も嫌がり、人が大勢いそうな場所には近づけませんでした。

勝手に克服

ある日(つい先月あたりですが)、気が付くと「あれ?さっき赤ちゃんの泣き声が聞こえたけど、こわいって言ってない!」

ということがだんだん増えていきました。

さらに今では、赤ちゃんに近づいて話しかけるまでになりました!

もう祝杯ですよ祝杯!!本当におめでたかったです。

『実はそんなに怖くない』ということに自分で気づいたものと思われます。

この長かった1年間、親である私も夫も、この件に関して娘に何かを言ったりしたことは一度もありませんでした。

ただただ「赤ちゃんが泣くかもしれないから怖いんだね、悲しくなっちゃうもんね」と言い続けていただけなのです。

長所だと思い込む

外出先でいちいち赤ちゃんや幼児の声を怖がるというのは、とても不便です。

毎回同じ共感の言葉、慰めの言葉を言うのにも疲れてきます。

それに行ける場所がなくなってきて、結局引きこもりの状態になります。

それでも「これはこの子の長所なんだ!」と思い込んで生活するしかありませんでした。

泣いている子にこんなにも感情移入できる3歳児がいるだろうか?いやいない!!(に違いない)

この『赤ちゃん怖い期』を克服したら、きっと『怖い』という感情に隠れて見えていなかった優しい部分が顔を出してくる。(に違いない)

最後に

赤ちゃんや幼児に対する恐怖心は、やっと克服しました。長かった~~!!

でも、最近は子ども連れのお母さんがお子さんを叱る場面を怖がるようになりました。

そうなんです。一つクリアできても、また新たに怖いものが出現するのです。

これはある意味、HSCがずっと感じて生きていくものだと思います。

怖いものの対象は変わっていきますが、こんなふうに敏感に感じて自分を守ろうとするのは、きっといいことなんじゃないかな?と思います。

今はまだ3歳で、状況を処理できなくて癇癪を起したりするけど、大きくなったら人の痛みが分かる優しい面が表に出てくるのではないでしょうか?(きっとそうに違いない)(*’▽’)