HSCの生活

幼児教室や習い事を嫌がる、行きたがらない子どもの心理

最近は0歳からでも参加できる幼児教室がたくさんありますね。

スイミングスクールや英会話、リトミックや音楽教室など、小さな子のための様々な習い事があります。

でも、ぜんぜん行きたがらない子や、いつまでたっても慣れない子がいます。

今回はそんな、幼児教室や習い事を嫌がる子にはどうしたらいいのか、自分の体験から得たことを書きたいと思います。

行きたがらない理由

実は私自身、幼児教室や習い事が嫌いな子どもでした。

そして産まれた娘も私に似て、見事に嫌がってくれました。

親子で参加できる『リトミック』も、まったくみんなの輪に入らず、私に抱っこされて数時間を過ごすだけでした。

娘の気持ちは分かる。でもできればやっぱり楽しんでほしい。せっかく来たのに・・・。

みんなと違う、抱っこ疲れた、どうしてうちの子だけ??

毎回焦る気持ちだけが、後味悪く残っていました。

行きたくない子どもの気持ちと、何かを習わせてあげたい親の気持ち、両方を経験して至った私の結論は、

嫌がるなら無理強いしない

というものでした。

もちろん最初は嫌がっても、時間が経てば状況に慣れて、楽しい時間を過ごせるようになる子もいることでしょう。

でもうちの子のような『ひといちばい敏感な子(HSC)』の中には、どんなに時間をかけても、何回目であっても、慣れることなく嫌がり続ける子もます。

(お子さんがHSCかどうかは「我が子がHSC「ひといちばい敏感な子」かどうかを知るための、23のチェックリスト」の記事をご覧ください。)

娘と0歳から通い続けた『リトミック』でしたが、1歳になると教室の建物を見ただけで泣き叫ぶようになってしまいました。

さらに、外出すら拒否するようになりました。

「他の子はみんな通えているのに、どうしてみんなと一緒にできないのだろう?」

と思いますよね。

なぜ幼児教室や習い事を嫌がるのか、主な3点を挙げるとこうなります。

1、ママと離れたくない

2、その習い事自体が嫌

3、その場の雰囲気が嫌

ママと離れたくない

少しでも親と離れ離れになることが嫌な子(いわゆる母子分離が遅い子)は、とても不安が強く、どんなに周りが楽しそうにしていても影響されず、心の中は孤独感でいっぱいです。

娘は私から離れて誰かのところに行くようなことは全くありませんでした。

抱っこから降りて『みんなで楽しくゾウさんのまね』なんて、絶対にやりません。

私は幼児のころ、スイミングスクールに通った経験があります。

小学校に入ってからも、なかなか母子分離ができない子どもだったので、就学前はなおさらスイミングスクールに行くことが苦痛で仕方ありませんでした。

スイミングスクールでは、母が上からガラス越しに見ているので、いつでも母を見ることができたにもかかわらずです。

『お母さんと一緒に過ごせない』ということが悲しくて、授業の内容はまったく入ってこないばかりか、プールサイドで1時間泣き続けるという、大変迷惑な子どもでした。

私はただ、母と一緒に楽しい時間を過ごしたかったのです。

でも子どもは「お母さんと一緒に過ごしたいから、習い事をやめたい」なんて、分かりやすく言わないことがほとんどです。

習い事の前後にイライラしていたり、泣き続けたり、ふさぎ込んでいたら、『本当はママと一緒にいたい』というサインかもしれません。

でもここは心を鬼にして、我が子のために励まして行かせ続けるべきでしょうか?

無理に行かせて子どもが得るものは、実は少ないと私は思っています。

あきらめも必要なことや、頑張り続ける心は、お母さんと一緒に何かをすることでも得られます。

周りの子と比べて母親に依存していると思われる子もいますが、子どもが親に依存するのは少しも異常なことではないと私は思います。

そんな子も小学校高学年にもなれば、人並みに母子分離しています。

お母さんと離れたくなくて、プールサイドでずっと泣いていた私も、小学校5年生でいきなり母を精神的に必要としなくなりました。

あんなに「お母さんお母さん」と言っていた自分が、親に甘えたり相談することもなくなるとは、自分でも驚きました。

幼児期に早めに母子分離ができていた他の子よりも、精神的に親を卒業する時期はずっと早かったと思います。

幼いころに濃厚な母子関係を築いた子は親離れも早いと言います。

しかも『ママと一緒にいたい』気持ちは、一度薄れると二度と戻ってきません。

当時、泣き続ける私のために月謝を払うこともバカバカしくなった母は、私を叱ることもなくあっさりスイミングスクールをやめさせてくれました。

本当にほっとしましたし、私の気持ちを尊重してくれたことを心の中で何度も「ありがとう」と言いました。

そして今でも「あの時やめさせてくれてありがとう」と思っています。

その習い事自体が嫌

実はスイミングスクールが嫌だったのは、『母と一緒にいられないから』だけではありませんでした。

今思えば典型的なHSCだった私は、集団行動が苦手で(表面上はできる)、みんなと同じことを支持通りにやらなければいけないことがストレスでした。

これは義務教育時代、ずっと慣れることなくいつも嫌でした。

どうやら娘も同じタイプのようです。

どうせ学校でやらなきゃいけないんだから、『小さい頃くらい、嫌なことはやらなくてもいい』という考えになりました。

これはあくまで我が家の例です。

親や子どもの性格によっていろいろな判断があってしかるべきだと思います。

その場の雰囲気が嫌

私が、スイミングスクールが嫌だったもう一つの理由は、音でした。

屋内プールというのは、人の声や音が反響して大きく聞こえて独特の音になりますが、それが怖くてたまりませんでした。

『音に襲われる』ような気持ちになり、まったく耐えられなかったのです。

HSCにはこういう子、多いと思います。

本当に必要かを考える

自分が子どものころ嫌だったのに、我が子のことになるとやっぱり『本当は楽しいのに』とか、『いつまでも何もできなかったらどうしよう』と、焦りまくりました。

『世の中にはママと二人きりで遊ぶ以外にも楽しいことがあるよ』と教えてあげたいのです。

でも、それは今である必要はないのかもしれない・・・と、教室の前を通っただけで泣く娘を見て思いました。

嫌がる我が子を叱咤激励して幼児教室に通わせることは、ママと二人で好きなことをやりたいという子どもの気持ちよりも大切だろうか?と考えました。

さらにうちの子だけ明らかに敏感なので、私もリトミックに通う他のママ達と話が合わなくなっていきました。

「なんでも口に入れちゃうよね」とか、「どこでもお昼寝しちゃうのよ」とか、「動きが激しくなってきて大変」など、好奇心より警戒心が先立つ娘とは、ぜんぜん共通点のない話を聞くのは、精神的につらくなってきました。

娘がこんなに嫌がっていて、私もこんなに疲れるなら、頑張って行ってもだれもトクしない!

リトミックはしばらくお休みすることにして、いずれ行ける時が来たら再開することにしました。

最後に

私はとても敏感で怖がりで、しかもぼーっとした子どもだったので、親は心配して、スイミング以外にも絵画や英会話など、いろいろな習い事をさせてくれました。

そんな親の気持ちも今は痛いほどわかるので、心から感謝していますが、本当はそんなに心配してくれなくても大丈夫だったのにな・・・とも思います。

HSCはとにかく気持ちが疲れやすいので、大好きな人(私の場合母)と、静かにゆっくり時間を過ごしたかっただけなのです。

『学校に行っても困らないように』と先回りして考えてあげるのは、良い親の特徴ですが、どんなに習い事をさせてもらっても、学校ではどうせ困りました(^^;

HSCと学校はあまり相性が良くないので、子ども時代はとても大変でした。

その大変な時期をなるべく短くさせてあげるために、習い事を強制しないというのも、子を思う親の優しさだと思います。

親が無理やり手を離さなくても、子どもはある日自分から手を放し、もう二度と振り返りません。

求めて来るうちに手を握っていてあげるなら、手が自然に離れた時の子どもは、別人のようにしっかりした子になっているはずです。